カンピロバクター食中毒とは?予防法も解説!

カンピロバクターは、グラム陰性でらせん状に湾曲した形態を示す細菌の一属です。ヒトの食中毒の原因となるのは、主にカンピロバクター・ジェジュニ(C. jejuni)とカンピロバクター・コリ(C. coli)です。

カンピロバクターは、家畜やペット、野鳥、野生動物など、多くの動物が保菌しています。これらの動物の糞便に排泄されたカンピロバクターは、水や土壌、野菜、水道水などに広がります。

ヒトは、カンピロバクターに汚染された食品を摂取することで感染します。カンピロバクターは、未調理または加熱が不十分な鶏肉、牛肉、豚肉などの食肉、生野菜、生乳、汚染された水道水などが主な感染源です。

カンピロバクター感染症の潜伏期間は、1日から7日程度です。主な症状は、下痢、腹痛、発熱、悪心、嘔吐などです。また、まれに、発熱、頭痛、倦怠感、筋肉痛、関節痛、けいれんなどの症状が現れることもあります。

カンピロバクター感染症は、通常は1週間程度で治癒します。しかし、乳幼児や高齢者、抵抗力の弱い人は、重症化したり、合併症を発症したりすることがあります。

カンピロバクター食中毒の過去の事例

カンピロバクター食中毒は、日本でも毎年発生しています。

厚生労働省の調査によると、2022年のカンピロバクター食中毒の発生件数は185件で、患者数は2,240人でした。

過去のカンピロバクター食中毒の事例としては、以下のようなものがあります。

2018年:東京都の飲食店で提供された鶏肉のユッケで、11人が感染し、5人が入院した。
2019年:福岡県の飲食店で提供された鶏肉の刺身で、4人が感染し、1人が入院した。
2020年:大阪府の飲食店で提供された鶏肉のチキンカツで、6人が感染し、1人が入院した。


これらの事例から、カンピロバクター食中毒は、鶏肉の加熱が不十分な食品を摂取することで発生することが多いことが分かります。

カンピロバクター食中毒の予防法

カンピロバクター食中毒を予防するためには、以下の点に注意しましょう。

鶏肉、牛肉、豚肉などの食肉は、中心部まで75℃以上で1分以上加熱してから食べましょう。
生野菜は、よく洗ってから食べましょう。
生乳は、加熱してから飲みましょう。
水道水は、沸騰させてから飲みましょう。
ペットの糞便は、適切に処理しましょう。


また、カンピロバクターは、冷蔵庫や冷凍庫でも長期間生存するため、冷蔵庫や冷凍庫から取り出した食材は、すぐに調理するようにしましょう。

カンピロバクター食中毒の症状が出たら

カンピロバクター食中毒の症状が出たら、早めに医療機関を受診しましょう。

特に、乳幼児や高齢者、抵抗力の弱い人は、重症化したり、合併症を発症したりする可能性があるため、注意が必要です。

カンピロバクター食中毒の予防に役立つグッズ

カンピロバクター食中毒の予防に役立つグッズとしては、以下のようなものがあります。

食品用温度計:鶏肉や牛肉などの食肉の中心温度を測るのに便利です。
野菜洗い器:野菜を洗うときに、生水に触れるのを防ぐことができます。
浄水器:水道水に含まれるカンピロバクターを除去することができます。

これらのグッズを活用することで、カンピロバクター食中毒のリスクを減らすことができます。

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